将棋大図書館

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矢倉の定跡まとめ

古くから指されている戦法で「矢倉は将棋の純文学」と言われている。基本的に矢倉は相矢倉になると先手に主導権がある。なのでそれを嫌う場合、後手が急戦矢倉や変化型などの戦型を目指す場合がある。

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相矢倉

お互いが矢倉囲いにがっちり囲い、その後に戦いを起こす指し方。先手に主導権があり、先手が攻め、後手がカウンターを狙う展開が多い。

▲3七銀戦法

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先手番の戦法で矢倉24手組から▲3七銀とする。ここから加藤流や4六銀・3七桂型などに派生し、先手は主導権を容易に取ることが出来るのが特徴です。現代の相矢倉の基本。

▲3五歩早仕掛け

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先手が▲3五歩と歩の交換を狙う指し方。同歩と取ってしまうと、一歩手持ちにしつつ、矢倉の入城ルートも確保出来るので先手の作戦勝ちになる。なので▲3五歩の瞬間に△6四角と飛車のコビンを睨むのが対策。

森下システム

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森下卓が考案し、この名がついた。本来の矢倉は先手が攻めの形を決め、後手がそれに対応して動くという形だったが、この戦法はそれを逆にし、相手の対応を見て作戦を決める。

脇システム

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昔からある形であったが脇謙二が研究し、多用したのでこの名前がついた。角がにらみ合ったまま、先後同型で駒組みを進める。研究が非常に深いことで有名で詰みまで研究されている変化もある。

雀指し

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相手の端に戦力を集中し、一点突破を狙う作戦。近年あまり指されていなかったが、森下システムが玉をすぐに矢倉囲いに入城することもあり、雀指しがもっとも有効な対策となった。これにより全盛期勝率7割を誇った森下システムはあまり指されなくなった。

早囲い

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角の移動の一手を省略し手得で作戦勝ちを目指す指し方。しかし玉が二段目にいるので急戦などの攻めに対して当たりが強く、工夫が必要。そんな中、振り飛車党の藤井猛が藤井流早囲いを生み出した。

急戦矢倉

相矢倉だとどうしても先手に主導権があり、攻められる展開が多い。なので後手番で積極的に動いていき、攻めるのが狙い。ただ急戦矢倉は玉が薄くなる傾向が強いので一長一短。

超急戦棒銀

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矢倉を目指す先手に対して一直線に棒銀を目指す指し方。単純に△9五銀と出るのは、▲6八角で受かるので、△6四歩から角道も使い攻略していく。一時期はプロでも流行った指し方でしっかりと定跡を知っておかないと潰されてしまう。

矢倉中飛車

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5筋の歩を交換した後、△5四銀の好形を築き主導権を握る指し方。先手が序盤で▲7七銀を早くに決めた時に有効な指し方。具体的に矢倉中飛車の攻めを受けるときに▲7七銀と上がった手を▲6八銀と戻さなくてはならず、一手損するため。

米長流急戦矢倉

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1980年代にプロの間で流行した。米長邦雄永世棋聖が好んで指したことからこの名前がついた。また相矢倉の後手番で受け身になることに頭を悩ませていた棋士達にとって自分から攻めていけるこの戦法の登場によって攻め棋風の棋士達の間で流行した。

阿久津流急戦矢倉

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5筋の歩を交換し、△5四銀の好形に組み△6五歩から積極的に仕掛けていくのが狙い。後手の角は△7三角と△2二角と先手の出方次第で引く場所を選ぶ。第21期竜王戦で渡辺明がこの戦法を使い、逆転防衛を果たしたのは有名。

カニカニ銀

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主に先手番で指される、考案者は児玉孝一で2003年の第30回将棋大賞で升田幸三賞を受賞している。金と玉は初期位置から動かず二枚の銀で様々な攻め筋で攻めることが出来る。

変化型 

後手番でも攻めていける矢倉左美濃の流行や、雁木の流行で相矢倉が激減している。現代の矢倉は相矢倉に代わって、雁木が主流になりつつある。

雁木

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雁木の利点は二つあり、一つ目の理由は誘導しやすいということ、角道を止めるだけで先手、後手とはず指すことが出来るのはかなり大きいポイントです。

二つ目のの理由は定跡が整備されておらず、創意工夫をしやすいこと。雁木は未開拓の分野で様々な工夫ができるので好まれる。

居角左美濃

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ソフト発祥の戦法で▲6六歩と矢倉を目指す手が絶滅するかもしれない。それぐらい破壊力がある戦法です。

最近ではこの影響で5手目に▲6六歩ではなく▲7七銀が復活してきている

左美濃急戦の特徴として後手番でも攻めることが可能で玉も堅いのでアマチュア将棋でも流行している。

矢倉右玉

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石田和雄九段が竜王戦の挑戦者決定戦で採用したことで有名。右玉ではあるが、自分から▲6六銀、▲5五歩と仕掛けていけるので、対矢倉で後手番の戦法として優秀。受け将棋で力戦派におすすめの戦法。

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館長コメント

プロの主流は相矢倉であったが、近年ソフトの影響で相矢倉はほとんど見なくなった。相矢倉は個人的に好きだったので残念です。ただ雁木や左美濃などの新しい指し方もおもしろく、優秀な指し方で自分も最近は雁木ばかり指していますね。