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将棋棋士の紹介「羽生善治」

 

羽生善治

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経歴

将棋との出会いは小学生1年生の時に同級生から駒の動かし方を教えてもらったのが始まり。2年生になり将棋道場に通うようになり、3年生には初段、4年生には四段と異常なスピードで成長していきました。5年生には五段になりアマ強豪レベルになりました。

 このころから奨励会を志し、道場の師範代の中島克安指導棋士に相談すると、中島氏は「小学生将棋名人戦に優勝すること」という厳しい条件を突きつけた。6年生になり羽生善治は見事これに優勝した。

 

奨励会入会後も6級から初段まで一年あまりで駆け登り、1985年に三段での成績が認められ、当時の規定により四段に昇段した。この当時羽生善治は中学生でのプロデビューで加藤一二三、谷川浩司に続く史上三人目の中学生プロ棋士です。

 

プロデビュー後もその勢いは止まらず、プロデビューの年に、勝率0.741と高勝率を挙げ、その年の将棋大賞、新人賞と勝率一位賞を獲得した。

1996年に第45期王将戦7番勝負に勝ち、史上初の7冠を達成。

棋風

大局観に優れており自然な手を積み重ねて勝つ将棋。居飛車党で攻守の判断が正確で急戦、持久戦指しこなす。棋界では「オールラウンドプレイヤー」と言われるほどなんでも指しこなし、流行戦型も積極的に取り入れていく。

また終盤力もすさまじく、数々の敗勢の局面から大逆転をしたり、誰も思いつかないような寄せ方の様子は「羽生マジック」といわれ、将棋界では有名。

印象に残った一局

1989年1月9日NHK杯将棋トーナメント 羽生善治 VS 加藤一二三

羽生善治で一番有名な棋譜といえばこの棋譜でしょう。

俗に「伝説の▲5二銀」と呼ばれ、当時の解説の米長邦雄が驚いていた姿が印象的でした。

 

先手 羽生善治 VS 後手 加藤一二三

初手から

▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩

▲2五歩△3二金 ▲7七角 △3四歩

▲8八銀 △7七角成▲同 銀 △2二銀

▲7八金 △3三銀 ▲3八銀

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角換わりの分岐点、棒銀、早繰り銀、腰掛銀、とあり展開は様々だ。

羽生は加藤が得意な戦法をぶつける。

 

△6二銀 ▲2七銀 △7四歩 ▲2六銀

△1四歩▲1六歩 △7三銀

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棒銀といえば加藤一二三その加藤に棒銀で挑む面白い展開。

ここから▲6八玉と一手様子を見つつ固める手、▲1五歩とすぐに攻める手がある。

 

▲1五歩 △同歩 ▲同銀 △同香

▲同香△1六歩打 ▲1八歩打

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後手は▲同香のところ△1六歩と垂らすのが大事なところで、△1三歩と弱気に受けると先手から猛攻を受けるので強気に△1六歩が定跡。悔しいが先手はおとなしく▲1八歩と我慢するところ。

 

△4四銀▲2四歩 △1九角打 ▲2七飛

△2四歩▲同 飛 △2三銀打 ▲2六飛

△3五銀 ▲5六飛

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後手は先手の飛車いじめながら陣形を良くしていく。

ここで飛車成りを受けずに△2八歩と打つ手など激しい変化も含んでいる。

 

△4二王▲3九金 △2八歩打 ▲4八玉

△2四銀▲1六飛 △3三桂 ▲1七桂

△6四銀 ▲2七香打△1五銀▲同 飛

△1四香打 ▲2四歩打

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飛車を見捨てて▲2四歩が好手。先手玉は飛車を持たれて怖いがまだ耐えることが出来るのでここから猛攻を仕掛けていく。

 

△1五香 ▲2三歩成 △1七香成 ▲同 歩

△1八飛打▲3二と △同 王▲5二銀打

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これが棋界で語り継がれる「伝説の▲5二銀」です。タダのように見えますが、飛車で取っても金で取っても詰んでしまうのです。取れるけど取れない恐ろしい銀打ちで、解説者の米長邦雄がマイクが割れるほどの大声で叫んでいたのを覚えています。

 

△4二王 ▲6一銀△2九歩成 ▲2八歩打

△3九と▲3二金打 まで先手勝ち

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▲5二銀以下は華麗な収束でこの局面は簡単な詰みとなります。

館長コメント

 羽生善治二冠は数々の伝説を持っており、「伝説の5二銀」以外にも、一手のミスも許されない終盤で手が震えることがあり、そのいずれも勝利していることから「羽生の手が震えた時は勝利を確信したとき」と言われる逸話などがある。

 

最近でも前人未到の永世7冠の獲得など、これからの将棋界に一生語り継がれていくであろう人物だと思います。そんな素晴らしい方を生きている姿を見られるというのは本当に幸運なことなんだなとしみじみ思います。こらからも応援していきたいですね。

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