なんでもシリーズ第一弾。
様々な形での中飛車を紹介した本。
対象者
初級者...中飛車の定跡を覚え初める方へ
内容
第1章 力戦中飛車
初心者が覚える3大戦法といえば、四間飛車、棒銀、そして中飛車です。
初心者で中飛車を指したいならまずは本書でも紹介されている上図の中飛車がおすすめです。またそこから5筋位取り中飛車などの紹介もあり、ステップアップしていけると思います。
第2章 ツノ銀中飛車
1章の力戦中飛車と比較するとツノ銀中飛車は受け身の戦法で振り飛車らしいと言えるでしょう。ただ本書で紹介されているツノ銀中飛車は急戦に対し自分から角交換して動く振り飛車が紹介されており、明快で非常に分かりやすいです。
第3章 相振り中飛車
中飛車を指す場合、対居飛車の他にもう一つ相手も振り飛車にしてくる相振り飛車があります。特に先手中飛車に対して三間飛車にして受けるのが強敵で良く遭遇するのでそのあたりをカバーしてるのはよく考えられていると思います。
第4章 矢倉中飛車
第4章からは居飛車系の将棋で矢倉模様から急戦矢倉に変化した場合の指し方です。ただ前章で振り飛車系の紹介でしたので、振り飛車党は流し読みするくらいでいいかもしれません。
第5章 カニカニ銀戦法
こちらも居飛車系の将棋で矢倉模様からの変化の一例。ただし通常の形と違い居玉のまま攻め100パーセントの戦法で非常に面白い戦法です。
まとめ
1章~3章までは通常の中飛車、4章~5章は居飛車の将棋の一つの変化といったところです。定跡通りに相手が指さなかったらどうするか?など丁寧に解説されており、まさに中飛車を初める人にぴったりの一冊です。また1章から3章までで対居飛車、対振り飛車両方の定跡を解説しており、初心者のことをよく考えて書かれていると感じます。
帯に「有段者の方は読まないでください」と書かれておりますが、逆にいえば、級位者や初級者の方のために作っているということです。符号や画像が豊富に使われており、盤がなくてもとても読みやすいです。
中飛車を覚える初めの一歩にどうぞ。